”ニーズではなく、ウォンツを満たせ”
2003年9月23日ビジネス書を読むとよく
”ニーズではなく、ウォンツを満たせ”
と指南されている。
が、はたして欲望のままに生きる社会を創ることを
”進化”と呼んでもいいのだろうか?
すでにニーズの段階で生活必需品という定義を超え、
消費者が欲しいなと思っているものを具現化しているのに、
それにあきたらず、ウォンツというものは
消費者の奥底に潜む欲望をほじくり出し、
本人も気付かないような意識下の欲求を満たす。
これはやりすぎなのではないでしょうか?
人類の進化が欲望を満たすことにあるのなら、
それは退化というべきではないだろうか?
原始時代、人類は自然状態にあったという
「ホッブス」の仮説がある。その自然状態とは
人間同士が食べものを奪い合う、戦いの連続。
自分自身を守ることが最優先であり、善悪の判断は二の次。
アナーキーな世界。
本能むき出しの獣のような生き方。
本能と欲望の両者がかなり密接な関係にあることを考慮すれば
欲望を満たすイコール本能に回帰することになる。
資本主義社会でウォンツという言葉が
はびこっていることにより合理的に、
より効率的に欲望を満たす自然状態に
回帰しようという志向性を感じた。
それは最も資本主義原理の働いているアメリカの姿に
獣に近いものを感じることに関係しているだろう。
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