財務諸表
2003年7月16日会社の教育の一環として、
アカウンティング研修というものに行ってきた。
その中で、ソニーと松下の財務諸表を解析する場が与えられた。
皆は一生懸命B/SだとかP/Lだとかキャッシュフローだとかから経営状況を分析し、比較したのだが、
俺はある二つの数字に釘付けになっていた。
それは売上高と純利益という数値。
ソニーと松下共に7兆円もの売上高を誇る企業であるがその純利益はソニーが数億円(売上に占める割合は0.何%)、松下に至っては赤字なのである。
これは、単に資金を社会の中でクルクル回しているだけでないの?
7兆円もの資金をクルクル回しているのだからその労力はとてつもないものであることは想像に難くない。
単に無駄骨という気はないが、
なんか違和感を覚えてしまった。
小学生の頃によくやっていたドッジボールに似ている。
自分が投げたボールを相手が受ける。
そして相手が投げ返す。
そのボールが資金に変わっただけじゃないかって。
今、多くの人・企業がお金で苦しんでいる。
お金が人間性になりつつある。
なら、お金を稼いだ分だけ、お金を使うならお金なんて必要ないじゃないかなってふっと思った。
それはとても稚拙で、横着で、無茶苦茶な考え方ってことは十分分かっている。そんな考え方受け入れられるわけがないことも分かっている。
だが、売上高と純利益という二つの数値を見た時からその考えが頭から離れなくなった。
人が人を信頼さえできれば、できないことではない気がする。
今は人よりお金の方が信頼されている。
だから、できないだけじゃないか?
売上高と純利益という二つの数値とお金が本質的にもっている要素って人間にとって非常に悲しい本質じゃないかな?
机の上に置かれた財務諸表をみて、俺はしばらく動けなかった。
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